2回目(8月12日)の練習の様子@天王寺区民ホール

こんにちは、演劇担当の伊藤です。二回目のプレワークショップの様子を振り返ります。この日は、物語のいしいしんじさん、総合演出のウォーリー木下さんも一緒でした。

初日に仲間づくりのワークをしましたから、今日はクリエーティブなワークと言いましょうか、少しずつ「創作」へつながっていくようなワークをしました。でもいきなりクリエーティブなワークと言われたって、皆さん困ってしまいますよね? 仲間づくりのワークでは、好きなものが同じ人同士で集まったり、背の順で並んでみたり、私たちが比較的に慣れ親しんでいるワークの延長をやったのですが、二日目からは少し非日常を探検するようなワークになりましたね。まず最初にウォーリーさんから求められたのは、言葉を使わない自己紹介でした。擬音語や身体の所作を使って、自分の名前を他者に伝えるワークです。「え、いきなりそんな難しいこと?」と思う人もいるかと思います。僕も最初そう思いました。でも、何度かこれをやっていく中で、皆さんそれぞれが活き活きとその「非日常」の表現に入っていく様子が見れました。まずそのことにとても驚きました。もちろん中には恥ずかしがって、手を少し叩くだけの自己紹介もありますが、そういった自己紹介も、その人なりの自己紹介なんですね。また自己紹介をどんどん続けていく中で、次第に表現のふり幅が大きくなったりします。車座になって自己紹介ワークをしましたが、2週目からは「さっきとは違った形でやろう!」とか「前の人のまねをしてみよう!」とか、いろんな皆さんの意欲が見れました。

またこの自己紹介ワークの延長で、「1対1で舞台の中心で出会って、何かする」というワークも行いました。即興劇を行う人たちの間でもしばしば行われている「出会いのワーク」とも呼ばれるワークですが、これを二日目の練習でいきなりやりました。私の個人的な意見としては、集団の中で言葉なし自己紹介をしていた時よりも、このように1対1で出会った時の方が、皆さん自分をよりさらけ出していたように思います。もちろん集団内でのワークで少しずつ「表現」に慣れてきたのもあるでしょう。しかし大勢での飲み会ではなかなかお話しできない人が、1対1だとお話しできるのと同じで、エネルギーの注ぎ先が明確である方が、やはり皆さん自分の羽を伸ばしやすいものなのかもしれません。正直このワークが始まった当初は、表現欲求の高い人は目立つかもしれないが…といったいらぬ心配をしていたのですが、ふたを開けてみれば、とことことこと真ん中に歩いて行って、相手と突然対決のまねごとを始めたり、リズムを二人で奏でたり、二人で互い違いで座ったり立ったり、実に豊かな表現が「出会いのワーク」では見られました。相手の声をよく聞くと自然と自分も動けるようになる、ということがあるのですが、このワークでは皆さんよく相手の声を聴いていたように思いました。



出会いのワークの後は、再びチームに分かれて創作の時間です。初日は「クリスマス」「会社」「お正月」といったテーマで創作したのですが、二日目の今日は「うみ」をテーマに創作してもらいました。今年の大阪府障がい者舞台芸術オープンカレッジ2018で創作する作品のタイトルは「うみのうたごえ」です。物語の作者は、小説家のいしいしんじさんです。書下ろしですから、これとっても贅沢な演目だと思いませんか??(自慢) ということで、4チームに分かれて「うみ」をテーマに創作してもらいました。物語作者のいしいさん曰く、お魚たちも海中ではいろんな声を発しているそうです。1時間みっちり時間をとって出てきた4作品、再び皆さんで客席を作って、そこに座って鑑賞しました。1時間で作ったとは思えないような出来栄えの作品もあり、本当に驚きました。各作品の発表の後、創作の意図などをチームのリーダーさんにたずねました。すると、チームの中では「私が物語を考えました!」とか「この役をやりました!」とか、とっても積極的な声も聞こえてきました。自分がやったことにちゃんと責任をもって、その場で自信をもって発言できる姿にとっても驚きました。

4作品発表後、最後に歌のテスト?もかねて、みんなで童謡「大きな古時計」を歌いました。伴奏は、音楽チームの講師であるかんちゃんことかんのとしこさんと、ヨース毛さんでした。かんちゃんがアコーディオン、ヨース毛さんがチェロを生演奏する中、みんなで大声で大きな古時計を歌いました。大人数で歌う童謡、みんなの元気をいっぱいもらいました。ありがとう!! 

うみのうたごえが、少しずつ聞こえ始めています。



 



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